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2012 年度 実績報告書

理学療法士のハンドリング手技の工学的解明と歩行リハビリへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 23700671
研究機関早稲田大学

研究代表者

渡邉 峰生  早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20571368)

キーワードスキルサイエンス / ロボット制御 / 歩行リハビリテーション
研究概要

脳卒中片麻痺患者の歩行リハビリにおいて,理学療法士により患者を正常な歩行動作へ誘導するハンドリングという介助が行われている.近年,ロボットを用いた歩行訓練の様々な研究開発が行われ,その成果の一部が実用化されつつあるが,理学療法士が行なっているような患者の状態や個人差に応じた介助を,いかにロボットで実現するかは,共通の大きな課題である.本研究では,理学療法士の行うハンドリングの動作解析を行い,その特徴を工学的に解明することで,患者の状態や個人差に応じた介助を,ロボットを用いた歩行訓練で実現できるようにすることを目的とする.
本研究では,ロボット制御という工学的応用の観点から理学療法士のハンドリングの動作解析を行い,その特徴を明らかにしたことに工学的意義がある,また,本研究は,歩行リハビリにおける量的な訓練の一部をロボット等の訓練機器により補助することに役立てられるものであり,理学療法士の負担の軽減や患者の訓練時間の増加というリハビリの質の向上につながる点に,本研究の医学的意義がある.
研究期間全体を通じ,理学療法士のハンドリングの動作解析・力学モデルの構築と評価を行った.特に最終年度は,理学療法士のハンドリングの動作解析に向けた計測精度の向上と初年度に提案した力学モデルの適用範囲の拡張を試みた.
まず,ハンドリングの動作解析に向けた計測精度の向上に関しては,理学療法士の手に装着する市販のセンサでは,動作を阻害せず,高精度に力を計測することが困難であったのに対し,患者に装着する形の自作の力計測デバイスを試作することで,それらの課題を解決した.
次に,提案した力学モデルの適用範囲の拡張に関しては,初年度は,患者が歩行訓練時に定常歩行できている状態をモデルの対象としていたのに対し,バランスを崩す動作があった場合もモデルの対象とした.模擬片麻痺者による評価では,モデルの精度の向上が示された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Soft Interaction Between Body Weight Support System and Human Using Impedance Control Based on Fractional Calculus

    • 著者名/発表者名
      Y. Kobayashi, T. Watanabe, M. Seki, T. Ando, and M. G. Fujie
    • 雑誌名

      Advanced Robotics

      巻: vol.26, no.11-12 ページ: 1253-1569

    • DOI

      DOI:10.1080/01691864.2012.689724

    • 査読あり
  • [学会発表] Analysis of Interaction between Therapist and Hemiplegic Patient for Control of Lateral Pelvic Motion during Robotic Gait Training2013

    • 著者名/発表者名
      T. Watanabe
    • 学会等名
      2013 IEEE International Conference on Robotics and Automation
    • 発表場所
      カールスルーエ(ドイツ)
    • 年月日
      20130506-20130510
  • [学会発表] 片麻痺患者の歩行訓練支援に向けた理学療法士の介助動作を再現するロボットの開発2013

    • 著者名/発表者名
      中島康貴, 渡邉峰生, 東野達也, 井上淳, 川村和也, 貴嶋芳文, 東祐二, 湯地忠彦, 藤元登四郎, 藤江正克
    • 学会等名
      第18回ロボティクスシンポジア
    • 発表場所
      山形県上山市
    • 年月日
      20130314-20130315
  • [学会発表] 片麻痺患者の歩行訓練支援に向けた理学療法士の介助動作を再現するロボットの開発2012

    • 著者名/発表者名
      中島 康貴
    • 学会等名
      第13回 計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      20121218-20121220
  • [学会発表] 片麻痺患者の骨盤動作アシストを行う歩行訓練ロボットの開発 ~骨盤運動の振幅変動における理学療法士のハンドリングの変化の計測~2012

    • 著者名/発表者名
      小峯 悠司
    • 学会等名
      生活生命支援医療福祉工学系学会連合大会(LIFE 2012)
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20121102-20121104
  • [学会発表] 光トポグラフィを用いた歩行訓練に対する意欲の定量化2012

    • 著者名/発表者名
      中島 康貴
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'11
    • 発表場所
      アクトシティ浜松(静岡)
    • 年月日
      20120527-20120529

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公開日: 2014-07-24  

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