嚥下の際に発生する嚥下音に対して周波数解析を実施した。 嚥下のスクリーニングとして多用されるMWSTの手法に基づき冷水を随意的に嚥下させた。超音波画像診断装置にて咽頭部を描写し運動範囲を特定すると共にPowerlabにて取り込んだ嚥下音声とVideo Captureの画面から咽頭運動時の嚥下音を特定した。嚥下音声に高速フーリエ変換を用いて平均周波数を算出した. 誤嚥者では15.2±3.2Hz、正常者では41.2±5.2Hzであり誤嚥者は低い帯域を示す特徴を認めた。その中でも、脳血管障害による誤嚥は24.2±2.8Hz、脊髄小脳変性症などでは11.8±4.7Hzと疾患特性が観察された。
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