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2012 年度 実績報告書

松葉杖使用患者の歩行訓練のためのバーチャルリアリティ空間の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23700680
研究機関和歌山工業高等専門学校

研究代表者

津田 尚明  和歌山工業高等専門学校, 知能機械工学科, 准教授 (40409793)

キーワード福祉用具 / 支援機器 / 松葉杖歩行訓練器
研究概要

本研究では,松葉杖を使い始めたばかりの患者を想定して,松葉杖の挙動や患者の歩行動作を容易に計測し,動作が不適切な場合は患者に対して体感的に改善方法を教示する,歩行訓練のためのバーチャルリアリティ空間の構築を目的とした.研究期間に実施した具体的な成果は,以下の通りである.
(1)松葉杖の挙動計測精度の向上をめざしたセンサの追加:先行研究では,松葉杖にジャイロセンサ一つを取り付け,松葉杖の進行方向の角速度のみを計測していた.本研究では,進行方向と垂直な方向への傾きを計測するためのセンサを追加し,より高精度に計測できるようになった.
(2)装置の煩雑さの解消をめざしたマイコンの導入:先行研究では,松葉杖のセンサ情報を有線接続したコンピュータで計測・処理していた.本研究では,センサの計測値を無線送信できるセンサユニットを導入した.センサとコンピュータ間を無線化できたため,実用化を想定した実験が可能になり,また,必要な実験補助者の人数が減り,実験そのものも容易になった.
(3)視覚・聴覚・力触覚に直接訴える空間の構築をめざした教示機能の強化:本研究では,液晶プロジェクタを天井に設置し,松葉杖歩行中の患者に健側肢の着地点とメッセージをリアルタイムに提示して,歩行方法を教示できるようになった.
(4)実用性の向上をめざした評価実験・改良:プロジェクタを用いた着地点教示が歩行方法に与える影響を,健常被験者を対象にした実験で確認した.歩幅やタイミングを変えながら着地点を教示することで,松葉杖の挙動と歩行者の体幹の加速度が変化することを確認した.
(5)松葉杖歩行の計測・評価の簡易化:松葉杖歩行を簡易的に計測し,その歩行を評価するシステムを開発した.具体的には,モーションキャプチャシステムの代わりに簡易モーションセンサで歩行を計測し,(4)の結果に基づいて評価し,結果をタブレット端末に表示した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 松葉杖歩行の訓練支援装置の開発2012

    • 著者名/発表者名
      津田尚明
    • 雑誌名

      マテリアルインテグレーション

      巻: 25-4 ページ: 62-66

  • [学会発表] Simplified Measurement and Visualization Tool for Crutch Walk Training2012

    • 著者名/発表者名
      Naoaki Tsuda
    • 学会等名
      The 2012 IEEE/ASME International Conference on Advanced Intelligent Mechatronics(AIM2012)
    • 発表場所
      Kaohsiung, Taiwan
    • 年月日
      20120711-20120714
  • [学会発表] Development of Training Space with Visual Instruction for Crutch Walk2012

    • 著者名/発表者名
      Naoaki Tsuda
    • 学会等名
      2012 ASME-ISPS/JSME-IIP Joint International Conference on Micromechatronics for Information and Precision Equipment (MIPE2012)
    • 発表場所
      Santa Clara, California, USA
    • 年月日
      20120618-20120620
  • [学会発表] 松葉杖歩行訓練のための着地点教示2012

    • 著者名/発表者名
      冨永浩太
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2012
    • 発表場所
      浜松,日本
    • 年月日
      20120527-20120529

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公開日: 2014-07-24  

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