入力予定実態調査からは,子どものQOL(心身の健康についての主観的評価)における睡眠の質や睡眠・覚醒リズムの重要性が示唆された.さらに,その睡眠の質に対して,身体活動(運動)がどのような影響を及ぼすか,運動介入と睡眠ポリグラフ測定を用いた実験を行った.その結果,定期的な運動習慣と規則的な睡眠習慣を有する男子中学生においては,就床6-7時間前に行う運動(82%HRmax,30分間)による生理学的変化は,夜間の睡眠構造に対して,短期的には必ずしも明確な変化をもたらさないこと,どちらかというと睡眠の質を阻害し,翌朝の起床時覚醒度を低下させる可能性があることが窺えた.
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