本研究では、学習者の学びに参与し、反省的に実践する教師の全体像としてスタンダードを明らかにすることが目的であった。米国と豪州のスタンダードでは,現場での指導経験を含めて段階的に設定されているのに対して,日本の大学や大学院のカリキュラムで求めている姿は,高いレベルのものであることが明らかとなった。また,教員養成課程の学生と熟練者の間には,授業中の意思決定に大きな差が見いだされ,その成長を踏まえたスタンダードの設定が必要であることも明らかとなった。以上のような結果を踏まえて開発されたスタンダードを活用して,反省的に授業改善に取り組む教員養成プログラムを実施したところその有効性が実証された。
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