研究概要 |
本研究は、教員養成段階に求められる体育用紙の省察能力についての省察能力についてのルーブリックを作成することを目的とした。 1年目には、体育教師に求められる省察能力についてのルーブリックの作成へ向けて、体育科教育を専門とする研究者や学生の意見を踏まえ、わかりやすい表現となるように検討した。まず、体育科教育を専門とする研究者により省察能力の観点について基準の峻別を行った。次に、授業前に何を身につけたいのか、そして授業後に何が身についたのか、学生自身へ質問紙による調査を行った。これにより、学生の視点に立ったわかりやすい表現となるよう心がけた。ルーブリックの妥当性を検討するにあたっては、日本体育学会において発表を行い、より建設的な意見を得ることができた。また、ICSEMIS(International Convention on Science, Education and Medicine in Sport)において発表し、海外からの示唆を得ることができた。 2年目には、ルーブリックを活用した授業実践およびその成果と課題についてまとめた。ルーブリックを活用することにより、学生自身が自らの能力を自覚し、何が不足しているのかを明確にすることができるという点については、一定の成果を得ることができた。しかしながら、学生の能力が各観点のどの基準まで到達しているのかが明確となることで一貫性のある客観的な評価が実現可能となるという点について、方法論上の課題から実現できたとは言いがたい。 この一連の研究については、論文をまとめており研究誌への投稿を予定している。
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