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2011 年度 実施状況報告書

イギリスのホッケー普及過程におけるスポーツ用具製造業者の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23700721
研究機関神戸大学

研究代表者

秋元 忍  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (50346847)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードイギリス / ホッケー / スポーツ用具
研究概要

19世紀末以降のイギリスにおけるホッケーの普及は、統括組織の戦略の貫徹に留まらない多様な実相を伴うものであったが、同時に、スポーツ用具業者によるホッケー関連用具の大量の供給を伴っていた。これらの用具業者の史料は、彼らがプレイヤー以上に冷静な眼差しをホッケーという市場に向けていたがゆえに、これまでの研究が関心を寄せてきたゲームの実施状況とは異なる観点から、ホッケーの普及過程の特徴を浮かび上がらせる可能性がある。以上の着想に基づき、平成23年度の研究では、1914年以前のイングランドにおけるスポーツ用具業者のホッケー関連用具供給について、以下の3点から検討した。 1)ホッケー関連用具供給の展開の背景。 2)ホッケー関連用具市場の評価。 3)ホッケー関連用具供給の実態。 結果、以下の成果を得た。スポーツ用具業者は、19世紀末のゲームの組織化を契機としてホッケー関連用具製造に参入し、大量の関連用具を市場に供給した。個人の好み次第であったホッケー用具は規格品となり、製品名を伴って流通した。これらの供給を支えたのは、ゲーム実施の拡張と、業界誌に典型的に見られた有望な新市場という評価であった。用具業者は、ホッケープレイヤーの社会階層的な拡がりを認識していた。彼らが柔軟な戦略により供給した用具が、ホッケーのゲームの多様な普及を一面で支えたのである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究成果は、スポーツ史学会第25回大会において発表され、『身体行動研究』第1号に掲載された。

今後の研究の推進方策

ホッケーのゲームの地域的な普及と用具供給の因果関係を解明するため、著名なボール製造業者であったアルフレッド・リーダー社を事例として、その内部史料の分析に基づき、以下の2点を検討する。1)ホッケー関連用具供給の実態、2)近隣地域へのホッケーの普及に及ぼした影響。

次年度の研究費の使用計画

交付予定研究費50万円のうち、10万円をホッケー関連書籍の入手(古書購入・複写含む)に、30万円を文献複写等の消耗品に、10万円を学会発表用旅費に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 1914年以前のイングランドにおけるスポーツ用具業者のホッケー関連用具供給2012

    • 著者名/発表者名
      秋元忍
    • 雑誌名

      身体行動研究

      巻: 第1巻 ページ: 23-30

  • [学会発表] 1914年以前のイングランドにおけるスポーツ用具業者のホッケー関連用具供給

    • 著者名/発表者名
      秋元忍
    • 学会等名
      スポーツ史学会
    • 発表場所
      東海大学
    • 年月日
      平成23年11月13日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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