サラブレッドの体力要素に関する科学的知見は、競走馬の世界のみならず、ヒトを含む哺乳類の運動生理学や健康科学の分野に大きく貢献することが期待される。 そこで、MyoD遺伝子の転写活性を骨格筋新生因子の指標として骨格筋新生因子の同定を試みた。細胞外に分泌されたタンパク質を大量に回収・分離し、活性を測定したが、酸化ストレス時の細胞外分泌因子は、いずれも転写活性を有していなかった。そこで、分泌タンパクを網羅的にプロテオーム解析し、100以上の新たな分泌因子を同定した。同定された因子から最も誘導が大きい4因子をクローニングし、培養細胞に導入した。今後、これらの因子について転写活性を検討していく予定である。
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