研究課題
本研究は,筆者らが開発したテニスの電子スコアブックのデータ出力プログラムを用いたパフォーマンス評価手法の妥当性について検討する(課題I)とともに,この評価手法を実際のコーチング場面で活用し,その有効性について検討する(課題II)ものである.平成25年度は平成24年度までに明らかにしたパフォーマンス評価結果とゲーム差との関連,グラウンドストロークラリー中のショット時間とラリーの主導権との関係性およびグラウンドストロークラリー中のミスの状況等の結果を踏まえ,本スコアブックを実際の指導場面に活用し,その有効性について検討した.学生テニス選手を対象に,一定期間のゲーム内容についてスコアブックによりデータを収集し,その間のトレーニング内容との関連について検討した.その結果,選手のゲーム内容についてはトレーニングで意図したプレーを遂行するように変容していた.一方で選手に取っての大会自体の位置づけや,遂行したプレーの結果をどう評価するかというフィードバックの内容によって,選手のプレーは大きく影響されることが示された.指導現場では,データとして表出される結果だけでなく,これら選手の背景を考慮してゲーム内容を評価することが必要である.なお本研究で当初計画していたデータ出力プログラムのカスタマイズ化については,次年度以降改めて取り組むこととする.
すべて 2013 その他
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Performance Analysis of Sport IX
巻: 1 ページ: 157-161