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2011 年度 実施状況報告書

やり投動作を指導するためのガイドラインの作成

研究課題

研究課題/領域番号 23700748
研究機関中京大学

研究代表者

田内 健二  中京大学, スポーツ科学部, 講師 (00371162)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードやり投げ / 動作分析 / 重回帰分析 / 評価
研究概要

本研究の目的は,我が国のやり投の競技力向上を目指し,初心者から世界トップレベルに至るまでの一貫した指導体制を構築するために,科学的根拠に基づいた「やり投の投てき動作を指導するためのガイドライン」を作成することであった.そのために,H23年度はバイオメカニクスの観点からやり投の投てき動作(以下,やり投動作)の評価基準を定めることを課題とした. 初心者レベルから世界トップレベルまでの男子やり投競技者91名を対象にして,主に投局面前の準備局面に焦点をあてて,やり投動作を3次元DLT法を用いて分析した.やりの飛距離とパフォーマンスに関連すると考えられた動作要因との相関関係を検討し,有意な相関関係が認められた動作要因を抽出した後に,動作要因を独立変数,やりの飛距離を従属変数とした重回帰分析を行った結果,やりの飛距離を決定する動作要因には,助走速度,身体重心とグリップとの水平距離,上肢の捻り角度,腰の角変位,体幹角度および左右の膝角度の7項目が妥当であることが明らかとなった.また,それぞれの項目の平均値,標準偏差および標準化回帰係数を考慮した評価基準を作成し,1名の競技者の縦断的なパフォーマンスおよび動作の変化を評価した結果,その縦断的な変化を適切にとらえることができたことから,本研究で作成した評価基準が妥当であることが明らかになった. なお,これらの内容をまとめた論文は,日本バイオメカニクス学会の機関誌である「バイオメカニクス研究」に原著論文として受理された(2012年度に発刊予定)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要にも記述したように,H23年度に掲げた「バイオメカニクスの観点からやり投の投てき動作の評価基準を定めること」について,明確な評価基準を定めることができ,さらにその内容をまとめた論文が学術雑誌に受理されたため.

今後の研究の推進方策

本研究の最終的な目的は,初心者から世界トップレベルに至るまでの一貫した指導体制を構築するために,科学的根拠に基づいた「やり投の投てき動作を指導するためのガイドライン」を作成し,広く発信することである. H23年度では,ガイドラインを作成するために必要な「動作を指導するための客観的な視点」を明らかにすることができた.今後(H24年度)は,その内容に基づいてガイドラインを作成し,広く指導者らに発信する予定である.

次年度の研究費の使用計画

本研究では,やり投の動作を指導するためのガイドラインを作成し,指導者らに広く発信することを目的としているが,その発信方法として,ガイドラインをまとめた小冊子を作成し,配布する予定である.そのため,H24年度の研究費としては,その小冊子の印刷費として主に使用する計画を立てている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 男子やり投げにおける投てき動作の評価基準2012

    • 著者名/発表者名
      田内健二,藤田善也,遠藤俊典
    • 雑誌名

      バイオメカニクス研究

      巻: 16巻1号 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] 男子やり投における投てき動作の評価基準の有用性-世界トップレベルの選手を例にして-2011

    • 著者名/発表者名
      田内健二,遠藤俊典
    • 学会等名
      日本体育学会
    • 発表場所
      鹿屋体育大学
    • 年月日
      2011年9月27日

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公開日: 2013-07-10  

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