研究課題/領域番号 |
23700749
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
下山 好充 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 准教授 (20375364)
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キーワード | 水泳 / インターバルトレーニング / 休息時間 |
研究概要 |
水泳のインターバル泳におけるトレーニング負荷は泳速度だけでなく,休息時間からも影響を受ける.しかし,それらに関して科学的な根拠に基づいた有益な情報が少ないため,トレーニング現場では、指導者の経験や勘に基づいて休息時間が決定されることが多い.そこで本研究では,高強度インターバル泳に焦点をあて,そのトレーニング負荷に影響を与えると考えられる休息時間の長さおよび泳能力のタイプなどについて,エネルギー供給機構の測定やストロークの分析などから多角的に評価し,そこで得られたデータから,トレーニングの目的や個人の特徴に応じた合理的で効果的な高強度インターバル泳のトレーニング法について検討することを目的とした. 24年度では,筑波大学で開催されたUniversity of Tsukuba Swimming Laboratory Seminerにて,インターバル泳中の代謝特性に関し,Dr. Ross Sanders(Univ. of Edinburgh),椿本昇三教授(筑波大学),仙石泰雄助教(筑波大学)らとディスカッションを行なった.さらに、高強度インターバル泳の実験に先立ち,中程度強度におけるインターバル泳に関して実験を行ない,休息時間の違いにおけるエネルギー供給機構の貢献度について検討し,オーストラリアのシドニーで開催された国際学会(Be Active 2012: Australian Conference of Science and Medicine in Sport)にて発表を行なった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,水泳中の呼気ガスを採取するため,水泳用牽引負荷装置および水中環境下で使用する特殊な呼気ガス分析用フェイスマスクを作成する必要があった.そのため,23年度に引き続き,水泳中の動きをできる限り制限しないよう,牽引負荷装置やマスクについて試行錯誤を行ないながら実験を遂行した. 上記のような理由から多少の遅れが懸念されたが,実験も順調に進んでおり,その研究成果を国際学会(Be Active 2012: Australian Conference of Science and Medicine in Sport)において発表していることから,現在のところ,おおむね順調に進展していると判断できる.
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今後の研究の推進方策 |
25年度では,水泳のトレーニング現場で行なわれている高強度インターバルトレーニングをシミュレートして実験を行なう予定である.本実験は全て水泳中の呼気ガスを採取するため,23~24年度に作成した水泳用牽引負荷装置を用いて,キック泳における牽引泳について検討を行うことで負荷の一定化を図りながら実施する. 被験者は,普段から十分トレーニングを行なっている大学競泳選手男子12名を対象とする.インターバル泳の試技は,全て最大酸素摂取量に相当する負荷で行なうため,1分ごとに加重負荷を上げていく多段改善増負荷法にて各被験者の最大酸素摂取量およびそれに相当する負荷を測定する.インターバル泳の試技は,最大酸素摂取量に相当する負荷で60秒間の水泳運動に対して,休息時間はそれぞれ20秒,40秒,60秒の3種類とし,それを10回繰り返す.また,各試技を陸上および水中からビデオカメラを用いてそれぞれ撮影を行い,撮影された映像をコンピュータに取り込み,動作解析ソフトエウア(Flame-DIAS;DKH社製)を用いて,キック頻度などのパラメータを詳細に解析する. これらの研究成果を平成25年10月に開催されるAsics Conference of Science and Medicine in Sportで発表する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
上述した実験計画を遂行するため,実験で使用する牽引負荷装置の備品や消耗品の購入が必要である.代表的な備品として,水中牽引測定装置における負荷で使用する錘やキャリブレーションを行なうための分散加重測定装置一式および水中映像を撮影するための防水型ビデオカメラ,実験データをプールサイドから実験室へ送信するためのルーターなどを購入予定である.また消耗品としては,メモリーカード,文房具などを購入予定である.また,実験実施にあたっては,国立スポーツ科学センター(JISS)の研究員や他大学の水泳研究者らの協力を求めるため,共同研究者との打合せの経費としても使用する, さらに,平成24年11月に開催されるAustralian Conference of Science and Medicine in Sportで発表予定のため,共同研究者の分を含めて,その旅費や学会参加費にも使用予定である. その他,人件費として,実験補助者や被験者などの協力者に対する謝金としても使用する.
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