研究課題/領域番号 |
23700810
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
岡崎 勘造 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (40586773)
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キーワード | 身体活動 / 非活動時間 / 縦断研究 / 子ども / 被災地 |
研究概要 |
本研究の目的は,活発な子どもを育むことに焦点をあてた健康支援策を検討することである。その支援策として,ICT活用の有用性を模索することを目標に進行している。当該年度は,東日本大震災による子どもを対象に,身体活動状況について継続的に調査を行った。調査活動は,縦断的に自記式質問票とオムロン社製活動量計を用いて行っており,既に3回の調査を行った。 当該年度の研究の成果は,国内外の論文に投稿し,3本が掲載されるに至った。震災後,半年後の子どもの心身状況について,その傾向を提供することができた。現在も,縦断データを分析し論文を投稿中であり,さらに成果を国内外へアウトプットするため分析を行っている。他の成果のアウトプットとして国内外学会,シンポジウム,地域セミナーなで発表を行った。 当該年度の研究成果の意義は,ICTを活用した身体活動による健康支援策への発展に向けた身体活動の現状把握である。子どもの身体活動の現状を把握することは,ICTによる介入を模索する上で貴重な資料となる。子どもの身体活動状況に関する資料は未だ不足しており,子どもの現状を把握することは活発な子どもを育む支援策を考える上で重要である。本研究では,国内外で着目されている最新の身体活動に関する評価機器である加速度計を利用して子どもの状況を調査し,子どもの健康支援策の開発に向けて継続している。 被災地では,未だ復旧作業が行われている。これら子どもの心身状況を継続して調査することは,今後生じることが懸念されている地震など災害後の状況を推察するのにも役立つ。これら調査活動は被災地への健康支援策にもなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
被災地では復旧作業が継続して行われており,ICT利用のためのインフラ整備が未だ整備されていない。さらに,人口の流出が想定外に多く,学校が統合されるなど,学校現場は安定しているとは言いがたく,これら状況の中,子どもの心身状況を調査することが優先であったため
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の今後の推進方策について,現在,対象地域では人口流出が著しく,学校の統合が行われ新しい組織が編成されたため,教育委員会,教職員,親(PTA),行政等と連携して進めていくことである。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度に使用する研究費は,物品費用として活動量計電池等,成果を発表するための旅費,その他として,故障した機器の修理費用,データ入力委託費用,ICT機器レンタル費用,英文校正,別刷費用など研究成果発表費用等に充当することを予定している。
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