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2012 年度 実績報告書

農作業が盛んな超高齢離島を元気にするプログラムの開発:運動介入を通して

研究課題

研究課題/領域番号 23700813
研究機関聖 カタリナ大学

研究代表者

丸山 裕司  聖カタリナ大学, その他部局等, 講師 (70587930)

キーワード離島 / 運動プログラム / 高齢者 / 運動教室 / 市街地
研究概要

今年度は、離島で自立した生活を送る高齢者を対象に昨年度に実施した運動教室のプログラム効果を検証した。運動教室では、参加した高齢者(運動群:16名)に対して下肢筋力の向上を目的とした運動プログラムを実施した。また、運動教室に参加しない離島在住高齢者(対照群1:10名)及び市街地在住高齢者(対照群2:23名)の体力、日常生活状況の調査を実施した。運動教室は週1回の頻度で3ヶ月間実施した。プログラムの効果判定として、教室前後に全群を対象に、また教室終了3ヶ月後に運動群及び対照群1に対して文部科学省高齢者向け体力テスト、1日の平均歩数及びアンケート調査を実施した。結果、1日の平均歩数は運動群(8651.7±1910.1歩)、対照群2(5921.1±3026.6歩)であり、その差は統計学的に有意な差であった。体力テストにおいては、運動群は教室前後で上体起こし、開眼片足立ち、6分間歩行が統計学的有意に向上され、3ヵ月後まで効果の持続が認められた。教室前後のアンケート調査の結果は、POMS短縮版では「情緒混乱」、SF36v2では「全体的健康感」と「社会生活機能」に有意な改善が示された。対照群には統計的有意な改善が示された項目はなかった。以上のことから、運動教室で実施した運動プログラムは、離島在住の自立した高齢者の心身の改善に有効であることが示唆された。運動群の高齢者は、運動教室終了後に自主グループを立ち上げ、本研究で実施した運動プログラムの実践を継続している。本研究対象の離島は、高齢期も農作業に従事する人が多い地域である。また、交通の不便から高齢期も習い事に通う習慣がない。このような状況において、自主的に運動を行うグループが形成されたことは意義深いと考えられる。高齢化率が高い本研究対象の離島は、要介護率も高いことから要介護者に効果的なプログラムを検討していくことが今後の課題である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 女性高齢者を対象とした運動教室の実践‐山間部在住高齢者との比較‐2013

    • 著者名/発表者名
      丸山裕司
    • 雑誌名

      ウエルネス ジャーナル

      巻: 第9巻第1号 ページ: 33,36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 山間部在住女性高齢者を対象とした運動介入の効果2013

    • 著者名/発表者名
      丸山裕司
    • 雑誌名

      理学療法科学

      巻: 未定 ページ: 未定

    • 査読あり
  • [学会発表] 超高齢離島における運動教室のこころみ

    • 著者名/発表者名
      丸山裕司
    • 学会等名
      第21回日本健康教育学会学術大会
    • 発表場所
      首都大学
  • [学会発表] 離島に在住する女性高齢者を対象とした運動教室

    • 著者名/発表者名
      丸山裕司
    • 学会等名
      日本体育学会第63回大会
    • 発表場所
      東海大学
  • [学会発表] 離島における高齢者を対象とした運動教室

    • 著者名/発表者名
      丸山裕司
    • 学会等名
      第9回日本ウエルネス学会
    • 発表場所
      名桜大学

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公開日: 2014-07-24  

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