研究概要 |
臨床研究:平成24年度の研究を継続して行い、毎年検査を重ねて、登録時からの心血管イベントのデータも集積し、主として身体活動量と石灰化の進行程度検討した。評価項目である以下の10項目を登録した。1. 年齢、性別、身長、体重、腹囲 2. 生活習慣病の合併の程度 3. 合併症疾患の有無 4. 症状の重症度(NYHA分類、ACC/AHAの心不全分類)5. 心エコー:左室駆出率、石灰化大動脈弁硬化・狭窄の評価 6. 胸部CT:大動脈弁および冠動脈calcium scoreの評価 7. 治療内容(薬剤名、手術(弁手術、冠動脈バイパス術など)の有無)8. 身体活動能力 9. 身体活動量評価 10. Cystatin-C血中濃度 である。 身体活動量と心エコーにおける大動脈弁硬化・狭窄・石灰化は負の相関関係傾向を認めた。 また、身体活動量と冠動脈石灰化との相関関係については、冠動脈CT実施例が少なく十分な検討ができなかった。 基礎研究:小動物(高脂血症マウス)に,月齢2-5ヶ月で心臓弁および大動脈の石灰化病変を確認する。その時点で、運動療法群(トレッドミル15m/分、60分/日、5日/週)と非運動療法群の2群に無作為に分ける。月齢4-9ヶ月でvon Kossa染色による石灰化病変の程度の比較を上記の2群で行い、有意差が認められなかった。石灰化を促進させるBMP-2などの分子機序も検討したが、有意な変化は見られなかった。
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