研究概要 |
マウス専用トレッドミルによる運動を継続的に行い、海馬での週単位の経時的なSt8Sia1蛋白をはじめとする7種類のガングリオシド変換酵素種がどのように変化しているのかウエスタンブロット法により変化を検討する。また、同様の運動を1回だけ行うこと(単回運動)により、運動後のmRNAの変化を時間単位で変化を観察するとともに、2週間同様に運動することにより、mRNAがどのように変化しているかを確認した。 それらを行うことにより、運動療法を行った後に、ガングリオシド変換酵素種がどのように変化し、βアミロイドの凝集抑制に働いているのかについて明らかにする計画である。 9-10週齢の雄マウス(C57BL/6J, SLC, Hamamatsu) を無作為に20匹ずつ、(1)安静にさせる群(コントロール群)、(2)運動療法を行う群の2群に分ける。運動療法については、Kirkinezosらの方法(に準じ、マウス専用トレッドミル(MK 680S)で13m/分、日中の時間帯に30分、週5日間/週のメニューで行う。1,2,4週間行う。運動を行ったのち、24時間は安静にする。実験期間中は、自由飲水ならびに自由摂食とし、温度管理、照明については、実験動物室の管理に従う。運動後は、安静24時間後に十分な麻酔をしたのちに、マウスより両側海馬を摘出し、液体窒素により、瞬間凍結させ、以降は、-80度冷蔵庫で保存した。 運動によるSt8Sia1蛋白の抑制については、蛋白用試料サンプリングの方法に従い、海馬を採取したのち、ホモジェネートしたのち、Western blott法により、St8Sia1蛋白を検出する。β-actin蛋白を基準とした半定量を行い、1,2,4週後での経時的変化を確認した。有意差はないが、蛋白抑制傾向があり、免疫組織学的に染色性の低下を確認した。
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