研究課題
本研究は、筋力トレーニングが動脈の粘弾性および血管収縮・拡張物質に及ぼす影響を検討し、筋力トレーニングに対する動脈コンプライアンスの適応機序を動脈の粘弾性および血管収縮・拡張物質の観点から解明することを目的とした。平成23年度は、合計で66名の測定を行った(コントロール群、筋力トレーニング実施群、有酸素性トレーニング実施群、コンバインドトレーニング実施群)。主な測定項目は、動脈コンプライアンス、動脈スティフネス、心肺体力、筋力であった。心肺体力は、有酸素性トレーニング実施者およびコンバインドトレーニング実施者において高く、筋力は筋力トレーニング実施者およびコンバインドトレーニング実施者において高値を示した。一方で、動脈機能については、被験者数の不足から、明確な有意性はまだ認められなかった。本研究の主要ポイントである動脈の粘弾性および血管収縮・拡張物質については、現在分析中である。本研究では、筋力トレーニングが動脈の粘弾性に及ぼす影響を検討する予定であったが、有酸素性トレーニングやコンバインドトレーニングを実施している被験者のリクルートまで行うことが出来たため、そちらも併せて今後検討することが可能のとなった。また、次年度はサンプル数を増やすことで、介入研究よりも強いエビデンスを示すことにつなげていく予定である。
2: おおむね順調に進展している
震災等で研究開始が遅れたが、被験者が60名以上集まったことは評価できる。しかしながら、動脈の粘弾性および血管収縮・拡張物質の分析が追いついていない。特に、動脈の粘弾性については分析時間が多くかかったため遅れたと考えられる。
動脈の粘弾性の分析が遅れているため、次年度は、アルバイト等でスタッフを増やして分析を加速させていく必要があると考えられる。また、筋力トレーニングの介入を行うよりも横断研究において、有酸素性トレーニング、筋力トレーニングおよびコンバインドトレーニングと動脈の粘弾性および血管収縮・拡張物質の関係を検討する方が強いエビデンスになると考えられることから、さらに被験者数を増やした横断研究に移行する予定である。
解析の遅れを取り戻すため、分析のアルバイトを雇用する予定である。また、最終年度であるため、学会発表等にも積極的に使用していきたいと考えている。
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