研究課題/領域番号 |
23700859
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
安藤 香織 奈良女子大学, 生活環境科学系, 准教授 (40324959)
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キーワード | 環境配慮行動 / 国際比較 / 記述的規範 / コミュニケーション / 節電 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
本研究では、他者との環境コミュニケーションや他者の行動認知(記述的規範)が環境配慮型ライフスタイルの伝播に及ぼす影響に焦点を当て、文化間でそれらのプロセスにどのような違いがあるのかを明らかにする。これまで、日本、中国、アメリカ、ドイツの大学生を対象としてアンケート調査を実施した。日本国内においては北海道、東北、関東、中部、関西の5地域、7大学において調査を実施した。回答数は、国内分が合計662、海外分が合計590の計1252である。 25年度には、主に日本のデータの分析を用いて、アメリカ心理学会、ドイツ環境心理学会、日本社会心理学会において研究成果の発表を行った。分析の結果、東日本大震災後の節電行動は関東が最も高く、公共施設での節電の認知や近所の人の実行度認知が記述的規範として行動に影響を及ぼしていることが示された。またマス・メディアよりも身近な人とのコミュニケーションの方が影響が強かった。 ドイツ環境心理学会において、ドイツ、アメリカの共同研究者と結果についての討議と今後の分析方針について打ち合わせを行った。国際比較調査の詳細についてまとめ、環境社会心理学研究19巻として発行した。 大学生を対象としたペア・データ調査について、共同研究者の大沼進と打ち合わせを行い、質問項目についての検討を行った。またペア・データ調査についての先行研究の検討を行った。また今年度には、イギリスのCharles Obungodeと共同で、気候変動に関する意識の国際比較調査を実施し、日本でのデータ収集を担当した。英語で作成された質問紙を日本語に翻訳し、大学生を対象として質問紙を配布した。 これまでの一連の環境配慮行動の国際比較研究について、環境情報科学センターより学術論文奨励賞を受賞した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請書ではペア・データ調査の実施を25年度としていたが、国際比較調査の分析、学会発表等でスケジュールが押しており、ペア・データ調査を25年度中に実施できなかったため、やや遅れているとした。 国際比較調査については、予定通りデータの分析を詳細に行い、国際学会を含む複数の学会において発表を実施した。また、ドイツにおいて共同研究者らとの打ち合わせを実施した。国際比較調査の詳細についてまとめ、環境社会心理学研究19巻として発行した。
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今後の研究の推進方策 |
26年度には、ペア・データ調査の質問紙を確定し、大学生を対象とした調査を実施する。また、国際比較調査について文化間の比較についての分析を進め、学会発表を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の予定では、ペア・データ調査を25年度に実施する予定であったが、25年度中に実施することができなかったため、それに関連した予算が未使用となっている。 ペア・データ調査を26年度に実施する予定である。ペア・データ調査実施のために回答者への謝金、データの入力、分析の研究補助者謝金として使用する予定である。
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