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2011 年度 実施状況報告書

住宅における熱中症対策のための台所空間温熱環境の設計法

研究課題

研究課題/領域番号 23700875
研究機関有明工業高等専門学校

研究代表者

飛田 国人  有明工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (40465919)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード台所 / 住宅 / 熱中症 / 温熱環境 / 温熱感覚
研究概要

熱中症による救急搬送患者は年々増加しており,熱中症による死亡者の70%が高齢者で,かつ高齢者の過半数が自宅で発症している。今年度は住宅内で劣悪な温熱環境になりやすい状況の把握と,台所の温熱環境の実態把握を主な目的として取り組んだ。具体的には主に次の3項目を行った。1) 日常生活中での不満度が高い生活行為の把握:住宅での主な生活行為15項目について,エアコン使用の有無・温熱的快適性の重要度・満足度と温熱感覚を調査し,各生活行為が行われている際の温熱環境の特性について検討した。‘料理’,‘掃除’,‘アイロン・洗濯たたみ’の3項目の温熱環境についての不満度が高い傾向にあることを示した。2) 台所の間取りと設置機器等に関するアンケート調査:九州の住宅を対象に,台所の開口部や家具の位置,備えている設備,熱環境調節の手法,温熱感覚(温冷感,湿気度,快適感,許容度)のアンケート調査を行った。また,住宅全体の間取り,周辺環境についても回答させた。3) 夏期の住宅における温熱環境と温熱感覚の実測調査:九州の住宅を対象に,温熱環境(温度・湿度・風速・黒球温度)実測調査と温熱感覚調査を行った。また,調査対象住宅の台所の仕上げ材,開口部のサイズ等について実測調査を行い,図面を作成した。温熱環境計測結果を基にWBGTを算出し,熱中症発症の危険性について検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は,実測調査とアンケート調査を主な手法として,目的の達成を目指している。今年度予定していた調査は計画通りに実施されている。実測調査のデータの収集は順調に終えた。また,アンケート調査については,回収時期がやや延びたが,大きな問題はなく終えた。データの分析状況も,今年度予定していた段階までは進んでいる。以上より,おおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

次年度においては,以下のことを行う。1) 今年度に収集したデータの詳細な分析:台所の間取り,設置機器等のデータと温熱環境の関連について検討する。2) 夏期の住宅における実測調査:住宅を対象に,昨年度よりも測定点を増やした温熱環境の実測調査を行う。調査期間は7~9月である。最終年度においては,今年度と次年度の成果を基に,台所の温熱環境の設計法について検討する。また,得られた成果をとりまとめ,成果の発表を行う。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費は以下のように使用する計画である。20万円:学会発表および研究打合せのための旅費10万円:実験器具,トナー,印刷用紙等の消耗品10万円:実測調査での調査協力者への謝金

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 兵庫県の住宅における夏期、台所温熱環境の実態調査-熱中症予防の視点から-2011

    • 著者名/発表者名
      柴田祥江,飛田国人
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京)
    • 年月日
      2011.8.23
  • [学会発表] 台所の夏期温熱環境実態調査-熱中症予防の視点から-2011

    • 著者名/発表者名
      柴田祥江,飛田国人
    • 学会等名
      日本生気象学会
    • 発表場所
      京都女子大学(京都)
    • 年月日
      2011.11.4

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公開日: 2013-07-10  

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