本研究の目的は、マイタケを利用した高齢者向きの食肉調理法の開発である。牛肉にマイタケ抽出液を作用させて70℃でスチーミング加熱すると、未処理で同様に加熱した場合と比べ、破断応力が有意に低かった。官能評価において、真空パック法で作成した肉は軟らかいが肉の表面がべたつくと評価されたが、注入法で作成した肉は真空パック法よりもさらに軟らかいものの表面のべたつきもなく、評価が高かった。SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングの結果、マイタケのプロテアーゼがミオシン及びアクチンに作用し、たんぱく質が低分子化していることが確認された。
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