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2013 年度 実績報告書

ESRスピントラップ法を活用した複数活性酸素種に対する食品の抗酸化能評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23700897
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

亀谷 宏美  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品安全研究領域, 主任研究員 (20585955)

キーワード国際情報交流 ロシア / 電子スピン共鳴分光 / 抗酸化能 / 機能性
研究概要

本研究課題の最終目的は、ESRスピントラップ法により複数の活性酸素種に対する食品の抗酸化能評価法を確立することである。平成25年度の具体的な研究内容は、開発したESRスピントラップ法を用いて食品が有する抗酸化能を複数の活性酸素種に対する能力として評価した。さらに、同じ食品サンプルを一般的に用いられているORAC法で測定し、開発した手法から得られた各抗酸化能との相関を求めた。
開発したESRスピントラップ法により54の異なる野菜の抽出液が有する抗酸化能を測定し、昨年度までに定めた標準物質当量として評価することができた。本手法の抗酸化能評価法は、ラジカルアダクトの信号強度をアダクト量として定量、アダクト量を活性酸素種ごとに適切な標準物質当量として算出し、抗酸化量として評価した。同一試料を複数回計測した結果、標準偏差は4%未満であり、飛翔に再現性か高い評価法であると結論した。 開発したESRスピントラップ法で計測した野菜の抽出液は、ORAC法で定められた手法によって抽出された溶液を使用した。同一抽出液を測定し、抗酸化能を評価することで、その結果を正当に比較検討することができた。その結果、ヒドロキシラジカルに対する抗酸化能力はORAC法と相関はなかった。しかし、スーパーオキシドラジカルとアルコキシラジカルに対する抗酸化能はORAC法と高い相関が認められた。
以上、ESRスピントラップ法により複数の活性酸素種に対する食品の抗酸化能評価法を確立したことは、食品の抗酸化能を総合的な活性酸素消去能として評価するために不可欠のことであり、非常に重要な成果であると言える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Comparison of scavenging capacities of vegetables by ORAC and EPR2013

    • 著者名/発表者名
      Hiromi Kameya, Jun Watanabe, Yuko Takano-Ishikawa, Setsuko Todoriki
    • 雑誌名

      Food Chemistry

      巻: 145 ページ: 866-873

    • DOI

      10.1016/j.foodchem.2013.09.015

    • 査読あり
  • [雑誌論文] キノコ熱水抽出物のESRスピントラップ法によるラジカル捕捉活性評価とORAC法2013

    • 著者名/発表者名
      菅野友美、川村翔栄、原田栄津子、亀谷宏美、鵜飼光子、大澤俊彦
    • 雑誌名

      日本食品科学工学会誌

      巻: 60 ページ: 173-178

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Photochemical method to evaluate oxidation levels in heat-treated vegetable oil: comparison with peroxide-value and acid-value2013

    • 著者名/発表者名
      Hiromi Kameya, Mitsuko Ukai
    • 雑誌名

      Journal of Food Science and Engineering

      巻: 3 ページ: 299-308

    • 査読あり
  • [学会発表] 食品を試料としたESRスピントラップ法での計測

    • 著者名/発表者名
      亀谷宏美
    • 学会等名
      第1回MULTIS研究会
    • 発表場所
      同志社大学(京都府)

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公開日: 2015-05-28  

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