研究課題
本研究の目的は、遊び仕事(マイナー・サブシステンス)を環境教育の中に位置づけ、遊び仕事の要素を取り入れた体験的な環境教育プログラムを開発することである。遊び仕事の具体的事例として、対馬(長崎県)で盛んに行われている在来種ニホンミツバチの伝統養蜂を取り上げ、伝統養蜂に内在する豊富な知識・技術・知恵・文化を巻き込んだ形の環境教育プログラムを開発し、その教育実践に取り組んだ。最終年度にあたる平成25年度は、宮城教育大学の学部学生を対象にした講義(「自然フィールドワーク実験」ならびに「自然史・自然論」)の中で、遊び仕事の要素を取り入れた環境教育プログラムを実践し、その評価・検討を行った。また、小学校における出前授業や一般市民向けの講演会を開催するなど、積極的に研究成果の社会還元をはかった。その中でも、対馬において実施した小学生対象のひらめき☆ときめきサイエンス『ニホンミツバチっておもしろい! ~伝統養蜂の世界へようこそ~』 は参加者や専門家から高く評価され、「よく工夫されたプログラムの事例」として日本学術振興会HPで紹介された。また、得られた研究成果は、日本環境教育学会、日本島嶼学会等で口頭発表するとともに、宮城教育大学環境教育研究紀要等に論文を投稿した。3年間の研究期間をとおして計19回対馬に渡航し(延べ150日あまり)、四季を通してフィールド調査や聞き取り調査を行い、遊び仕事(マイナー・サブシステンス)としての伝統養蜂を環境教育の中に位置づけることができた。さらに、遊び仕事の要素を取り入れた体験的な環境教育プログラムを開発し、それを大学生や児童を対象に実践することができた。
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