研究課題
本研究では,科学技術史(数学の文化史)に着目し,小中連携を意識して小学校高学年と中学校1・2年のそれぞれの“数学的活動”の具体的な教育内容・教材(日時計の数学,絵画の数学,地図の数学)とそのカリキュラムを開発した。具体的には単元を「日時計の数学」「絵画の数学」「地図の数学」とし,各段階(小学校高学年/中学1・2年校)の教材名を「赤道型日時計の数学」「地面水平型日時計の数学」,「見取図の数学」「遠近法の数学」,「平面地図の数学」「立体地図の数学」とした「小・中連携を意識した科学技術史をベースとする数学」のカリキュラムを開発し,それぞれの具体的な教育内容・教材を開発した。実際にこれらの中で,「見取図の数学」「遠近法の数学」「立体地図の数学」の教育実践を学校現場で行い,妥当性の検証を行った(立体地図の数学は途中まで行った)。この一連の実践の結果,多くの生徒は数学的活動を行うことからその数学的な内容を理解し,またその科学的意義を理解することができ,科学技術史をベースとする数学的活動を含んだ教育内容・教材に数学教育的な意義があることが示唆された。また,学校現場の教員から有効であるなどの評価を得ることができ小中連携のカリキュラムとして一定の妥当性が示唆された。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 2件)
京都教育大学附属教育実践総合センター「教育実践研究紀要」
巻: 第13巻 ページ: 43-52
Proceedings of International Conference on Mathematics Education Between Japan and China
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The HPM Satellite Meeting of ICME-12
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