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2011 年度 実施状況報告書

幼児期における自然教育の歴史と展望:奈良女子高等師範学校附属幼稚園資料の分析から

研究課題

研究課題/領域番号 23700960
研究機関大阪成蹊短期大学

研究代表者

藤崎 亜由子  大阪成蹊短期大学, その他部局等, 准教授 (50411690)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード幼児教育史 / 保育内容環境 / 自然教育
研究概要

本研究は日本の風土に根ざした自然教育法の提示を目的として、歴史的に重要かつ未だ深耕されていない奈良女子高等師範学校附属幼稚園(大正元年保育開始)の保育日誌等を基軸としつつ、「生きものとの関わり」という視座をもって、幼児教育における実践の系譜を分析することを目的としている。日本の自然教育には長年の蓄積があるものの、近年の身近な動植物との交流の喪失、地球規模での環境変化、地域社会性をもった伝統文化の喪失などの状況に対応した理念や方法論は十分に確立されているとは言い難い。本研究では、保育実践の歴史を辿りつつ、就学前の子どもたちが身近な生きものと出会う発達的意味を再考したい。 本研究を遂行するに当たっては、以下に示す3つのプロセスが必要である。(A)奈良女子高等師範学校附属幼稚園資料の電子化およびデータベースの構築:資料をスキャナで取り込み電子的にアーカイブ。(B)資料データの書き起こしと分析:電子データ化した資料から、動植物に関わる部分を抜粋してデータベースを構築。(C)分析結果の理論化:国内外の幼児教育「環境」の制度と理論の歴史、および実践記録を収集しまとめるとともに、動物介在教育の理念などをまとめ日本的風土(自然及び文化)と照らし合わせる。 本年度は、(A)資料の電子化と(B)資料の書き起こし(C)理論化のための文献収集を行った。まず、(A)については、現存する大正から昭和初期の奈良女子大学附属幼稚園の資料すべてのスキャニング作業を終了し、データベースの構築を行った。その後(B)資料の書き起こしを随時進めている段階である。(C)についても、各分野からの関連する資料を収集している。来年度は、日本の幼児教育における保育内容「環境」の歴史的変遷と、奈良女子高等師範学校附属幼稚園の実践との対応付けを行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度予定していた(A)資料の電子化の作業は終了した。

今後の研究の推進方策

2011年度は、(A)資料の電子化を行った。2012年度は、その電子化したファイルの整理しと(B)資料の書き起こしを中心に行っていく。さらに(C)理論化のための文献収集を行い、日本の幼児教育における保育内容「環境」の歴史的変遷と、奈良女子高等師範学校附属幼稚園の実践との対応付けを行っていきたい。

次年度の研究費の使用計画

2012年度は、(B)資料の書き起こしのための人件費が必要となる。さらに、各種書籍、論文購入のための図書費として研究費を使用する。また、文献収集、学会発表等の旅費として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 動物の「ことば」に対する幼児の理解の発達2011

    • 著者名/発表者名
      藤崎亜由子
    • 雑誌名

      発達・療育研究, 京都国際社会福祉センター

      巻: Vol27 ページ: 3-17

  • [学会発表] 「好きな生きもの」調査から探る幼児の生物理解2012

    • 著者名/発表者名
      藤崎亜由子・麻生武
    • 学会等名
      日本発達心理学会, 第23回大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2012.3.9

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公開日: 2013-07-10  

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