研究課題/領域番号 |
23700964
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
武田 和大 鹿児島工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70452935)
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キーワード | 気象データ / 教育 / ソフトウェア |
研究概要 |
前年度の、気象データ読み込みと簡易表示機能に加え、太陽位置計算や直散分離計算、露点温度計算など2次的な計算結果の表示機能を付加して情報量を増やした。 しかしながら、拡張アメダス気象データの開発元から、今後の拡張アメダス気象データのフォーマットの変更や、計算処理の内容が一部変更される事についての情報を入手したため、作成したプログラムの大きな変更が必要と判断し、再構築の準備にも着手した。大きな変更点は気象データの識別番号の一新、気象データファイルに含められる観測地点の分割、太陽位置の計算方法の改善である。新フォーマットの最終版を入手すると共に、より望ましいとされる新しい計算手法についての調査と理解に時間を費やすこととなった。このことはまだ完了しておらず、次年度まで継続して行う。 また、コンピュータネットワークを利用して、屋内の温度・湿度・黒球温度の監視を行い、各値を表示し、同時に湿球温度を推定して熱中度危険度(WBGT指数)の表示を行う自動システムを試作し、温湿度・輻射熱によって危険度の警告動作が正しく行われることを確認した。 屋外においては統合型気象センサとコンピュータネットワークを用いた気象観測網を構築して鹿児島県内5カ所と愛媛県1カ所で5分毎の気象データの収集を継続して行った。また、新たにプログラムを改良して、これまで使用していた気象センサとはまったく異なる安価な統合型センサの導入を可能にし、センサの選択肢を拡げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
地点変更を含む、データのフォーマット変更や計算手法の変更に対応を可能とするため、当初の計画で想定されていない作業が発生している。最終的に従来のままで遂行するか、新データ・手法にまで対応するかの判断は、作業量と研究期間を考慮して次年度(最終年度)に行う。
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今後の研究の推進方策 |
小学生高学年以上を対象として教育目的で使えるソフトウェアを完成させる。 任意の気象データの読み込みと表示させることはもちろん、読み込んだデータを活用して、興味を引くことのできる計算結果(2次データ)を表示できる機能を搭載する。 新しい気象データフォーマットや計算手法の調査を継続し、対応の方向で進めていく。 研究期間全体を総括する。
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次年度の研究費の使用計画 |
気象観測を継続して実施するため、センサやロガーなどの機器の購入が必要となる。 ソフトウェア開発に必要な環境の構築のため、数値地図や気象データの入手や計算機による開発環境の整備、動作確認環境、ネットワーク環境の整備がハードウェア面、ソフトウェア面の両方で必要である。 研究の遂行に必要な専門的情報の収集および、気象観測のため、旅費が必要である。 また、データ収集と整理、プログラム作成のため謝金支出が必要である。
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