研究課題/領域番号 |
23700966
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研究機関 | 独立行政法人大学評価・学位授与機構 |
研究代表者 |
林 隆之 独立行政法人大学評価・学位授与機構, 研究開発部, 准教授 (30342629)
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キーワード | 研究評価 / 研究のインパクト / ビブリオメトリクス |
研究概要 |
本年度は、昨年度に整備を行ったWeb of Scienceのデータ等を用いて、新たに研究資金への謝辞(acknowledgement)情報を取得し分析を行い、研究機関等のデータと結合を行った。また、併せて外部資金のデータベースの分析に着手した。これによって、日本の研究活動がどのような資金の複合的な関係の中で実施されているか、研究機関ごとにどのような研究資金により研究が行われているか、組織間の関係がどのようなものであるかについての予備的分析結果を得た。特に拠点型研究資金や戦略的研究資金が同時に複数の研究活動を支援し、それによって大学間の連携などの組織構造の促進にも差異が見られている。このようなデータによる分析結果は、別途行っているアンケート調査とあわせて解釈することにより、研究活動の集中化や組織体制の変革が大学内・間の研究グループ形成などの組織構造等へどのような影響を与えているかを分析可能となる。 また、あわせて論文データなどの書誌情報では分析できない、社会・経済・文化面の効果・インパクト面については昨年度から引き続き日本の大学評価における評価結果のデータを基礎に分析を行い、国際科学技術指標会議での発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度、当初想定していた作業とは異なるデータ基盤を活用できることになったため、その整備を今年度も継続して行ったが、それらが使用可能な状況が整ったため、今後の研究進展を進めることが可能である。
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今後の研究の推進方策 |
前年度までから引き続き理論的検討やデータ整備を行うとともに、得られたデータから分析を行う。組織構造の観点については、謝辞データから研究資金側の影響に関するデータが得られたため、論文の共著や研究費の共同研究者とあわせて分析をすすめる。また、学際研究の指標などとあわせて分析を進める。これまでの分析結果により研究資金制度の変化等の環境変化がどのような影響を研究活動に及ぼすかの予測が行いやすくなっており、その分析もすすめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
ファイルサイズの大きいデータセットとなったため、それが利用可能なコンピュータの購入を行うとともに、論文などの文献資料の入手、学会発表の旅費に用いる。
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