本研究課題では,チーム・コンピテンシーを有した人材の育成を目的に,大学体育授業を通じた新たな教授方略を検討した。教員から指示された選択肢群の中から協同活動を通じてチームの活動内容を決定させたところ,コミュニケーションに関する自己効力感が向上する可能性が示唆された。また,実技活動の方向性を指示した上でチーム内において検討を行わせ,実践後に決定・採用した活動の妥当性についてチームの構成員で自己評価する方略を用いた授業を行った。その結果,この方略がコンピテンシーを構成するチームワークの能力育成に有用であることが示された。
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