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2011 年度 実施状況報告書

コンセプトマップの個別診断及び誤りの可視化シミュレーション学習支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23700987
研究機関東京理科大学

研究代表者

東本 崇仁  東京理科大学, 工学部, 助教 (10508435)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードコンセプトマップ / 誤りの可視化 / 中学校 / 理科教育
研究概要

予備実験:中学理科を対象としたコンセプトマップにおいて発生する誤りを分析するため,理科に精通した理科大学生10名を対象に実験を行った.結果,58種類の誤りが観察され,本範囲においても理科に精通した大学生ですら概念の誤りが発生することを確認できた. システム実装:分析結果より多くの学生が間違えた概念を対象に診断・可視化を行う学習支援システムをFlashにより実装した.評価実験:本システムを用いて,大学生7名に対して試用実験,中学校2クラス62名に対して評価実験を行った.中学校に関しては現在分析中だが,大学生に対してはシステム利用前に作成したコンセプトマップの再現率の平均値は45%であったのに対し,利用後に作成した同マップは78%まで向上した.また,転移を確認するため作成させた異なるマップでは70%であった.4件法のアンケート評価(4そう思う,3ややそう思う 2あまりそう思わない 1全くそう思わない)より,本システムの誤りの可視化の有効性について3.29の平均値が得られ,被験者は本システムの誤りの可視化の効果を肯定的にとらえていたことも分かった.国際会議における成果報告:本年度は国際会議において3件の研究成果の報告を行った.1件目は大学生を対象とした協調的コンセプトマップの構築に関する研究である.学習者が事前に持つ固有知としてのコンセプトマップが,協調時・協調後にどう変化するかを分析し,結果,各人の固有知が協調活動に生かされており,協調活動で得た知識は学習者にフィードバックされたことが分かった.2件目はさらに議論における発言の分析について調査した.3件目は力学の領域における誤りの可視化システムを中学校で活用した結果の報告である.本研究は入力としてコンセプトマップではなくより単純な力の描画を扱っているが,本範囲においても誤りの可視化により中学生の成績改善につながることが分かった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

達成できた点:予備実験による誤りの分析,システムの実装,大学生における評価実験結果(成績,アンケートの両側面から肯定的な結果),中学校現場における評価実験.

今後の研究の推進方策

概ね予定通りに進んでいるため,申請時通りの計画で今後も推進する.

次年度の研究費の使用計画

ただし,費用については当初申請した額よりデュプリケイターの値段が低下する等の影響で当初よりも少ない金額しか使用していない.より作業を潤沢に進めるための消耗品の購入や,更なる研究成果の発表,謝金による作業の効率化を狙う

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 知識の体系化を指向したコンセプトマップ構築学習の支援環境の開発2011

    • 著者名/発表者名
      東本崇仁,今井功,堀口知也,平嶋宗
    • 学会等名
      教育システム情報学会第36回全国大会公演論文集
    • 発表場所
      広島県,広島市(広島市立大学)
    • 年月日
      2011 – 831
  • [学会発表] 生物領域におけるコンセプトマップ構築学習のための誤りの可視化2011

    • 著者名/発表者名
      東本崇仁,今井功,堀口知也,平嶋宗
    • 学会等名
      第62回人工知能学会先進的学習科学と工学研究会
    • 発表場所
      千葉県,千葉市(放送大学)
    • 年月日
      2011 – 729
  • [学会発表] Error-based Simulation in Dynamics and Its Evaluation in Junior High School2011

    • 著者名/発表者名
      Takahito Tomoto, Isao Imai, Tomoya Horiguchi and Tsukasa Hirashima
    • 学会等名
      International Conference on Computers in Education
    • 発表場所
      Chiang Mai, Thailand
    • 年月日
      2011 – 121
  • [学会発表] Method for Evaluating Participants' Roles in Online Text Discussion Using Network Analysis2011

    • 著者名/発表者名
      Kanako NIKI, Takehiro FURUTA, Takako AKAKURA, Takahito TOMOTO, Yuri NISHIHORI and Keizo NAGAOKA
    • 学会等名
      International Conference on Computers in Education
    • 発表場所
      Chiang Mai, Thailand
    • 年月日
      2011 – 1127
  • [学会発表] Collaborative Knowledge Construction Using Concept Maps for Cross-cultural Communication2011

    • 著者名/発表者名
      Takahito Tomoto, Takako Akakura, Satoko Sugie, Yuri Nishihori and Keizo Nagaoka
    • 学会等名
      UBICOMM
    • 発表場所
      Lisbon, Portugal
    • 年月日
      2011 – 1124

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公開日: 2013-07-10  

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