研究課題
大学評価に関する多次元データ・指標の利用を促進する手法として、大学評価に関する多変量データおよび、それらの情報が直感的に把握可能な表現の1つとして”顔グラフ”による表示法の検討を行った。大学評価に関連する多次元データ・指標の検討については、初年度に引き続き、過去の評価書をテキストマイニングして用語抽出する手法により、指標を特定する事を試みた。具体的には国立大学法人評価の自己評価書および評価結果報告書における学習成果に関連する指標に加え、今年度は、大学機関別認証評価の評価結果報告書における単位の実質化に関連した指標について検討した。その結果、いくつかの重要な指標が特定された。顔グラフ表示法に関連して、前年度に試行的に既存のソフトウェアにおける顔グラフ表示ルールの妥当性の検討を行った事に引き続き、新たに情報とイメージを一致させる表示ルールの作成へ向けた検討を行った。具体的にはSD法による印象評定課題を用いて、大学における印象を顔で表すものとして代表的であるという点で、学長の顔を例に評定実験を行い、その結果の分析を行った。複数の国立大学の学長の顔画像を収集し、それらを呈示する事で様々な顔から受ける印象の評定を行った結果に因子分析を適用する事により、それらを規定する要因および、それらの近接性をもとに考察した結果、我々が大学に持つイメージの一つが明らかになった。以上の研究による成果は、国内外の学会、論文誌、シンポジウム等において発表する事により広く社会に公表された。また、特定された指標については大学内でのIRにおける情報データベース構築時に参考となる他、教育評価の観点設定時に参考となることが想定され、実務的な支援へ向けた応用の可能性も示された。
すべて 2012 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)
鹿児島大学教育センター年報
巻: No.9 ページ: 20-25
International Journal of Innovation, Management and Technology
巻: 3 ページ: 106-111
巻: 9 ページ: 45-46