がんによる免疫抑制は、腫瘍組織におけるcyclooxygenase (COX)-2発現がその抑制に大きく関わることが報告され、またこのCOX-2発現は腫瘍細胞によるものとされてきた。本研究から、腫瘍に浸潤するCD11c+細胞にも高いCOX-2発現が認められ、この細胞が免疫抑制性のサイトカイン産生等を介して、免疫抑制に大きく関与することを明らかにした。また、この細胞を標的としたliposome(COX-2選択的阻害剤封入liposome)を新たに開発し、腫瘍組織においてCOX-2発現CD11c+細胞による免疫抑制状態を改善できる可能性を示した。
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