1分子蛍光分析という新たなアプローチでのゲノムワイドな DNA メチル化度決定法(SMMA:Single Molecule Methylation Assay)を構築し、臨床サンプルを用いて、SMMA によって疾病発症とメチル化の関係、脱メチル化薬の効果予測が可能かを検証し、医療応用を目指した。初年度において、SMMA 法の確立を行い、次年度では、SMMA 法による 「脱メチル化薬の効果予測」を試みた。MDS 患者 22 例で検討した結果、末梢血の顆粒球分画が特徴的なゲノムワイドの低メチル化を示し、この変化が 5-azaC 投与により変化し、治療抵抗性との関連が示唆された。このことより、SMMA 法によるゲノムワイドな DNA メチル化度は 5-azaC 治療の分子マーカーとなりうる可能性がある。
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