成人T細胞性白血病(ATL)はヒトリンパ球向性ウイルス1 型(HTLV-1)感染によって引き起こされ、予後不良であるにもかかわらず効果的な診断戦略及び治療法は十分でない。本研究課題ではHTLV-1 ウイルスが濃縮されるCD4^+CD25^+CCR4^+T 細胞サブセットを29 血液検体より単離し、フォーカスド・プロテオミクスを展開した。検出された14,064 ペプチドに対し2 段階の統計解析を行った結果、交差検定において92.2%の正答率で疾患判別が可能な91 ペプチドを抽出し、診断マーカー及び治療標的の開発に結び付く17 タンパク質の同定に至った。
|