霞ヶ浦の堆積物を用いて脱窒活性と溶存有機物(DOM)の関係を検討した.DOMの分子量が脱窒に与える影響をみるために,分子量の異なる有機物化合物を脱窒活性へ添加した.その結果,脱窒が必ずしもDOMの分子量に支配されないことが解った.さらに,DOMの平均結合エンタルピーが脱窒に与える影響を検討するために,分子量はほぼ同じ(約100)だが平均結合エンタルピーの異なる有機物化合物を脱窒活性へ添加した.その結果,平均結合エンタルピーと脱窒活性に相関はなかった.脱窒とDOMの相互関係を明らかにするためには,さらなる検討が必要であると考えられた.
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