本課題の目的は、塩素化ナフタレン(PCN)の環境動態を把握するため、二次元ガスクロマトグラフ質量分析計(GCxGC/MS)を用いて、全PCN異性体の詳細分離を実施することである。得られた成果は、全75異性体中73異性体の分離をGCxGC/MSで実現し、また本法を光分解後のPCN製剤に適用したことで異性体毎の動態解析およびリスク評価の高度化を実現したことである。さらに、新規環境汚染物質である臭素化ナフタレンへの拡張も可能であったため、これらの一斉分析だけでなく、類似物質分析への応用に繋がる基盤技術になると期待される。
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