本研究において、マングースの初代肝細胞培養法を確立した。最適培地を決定するために3種の培地(DMEM、RPMI-1640、William's E)を用いて比較検討した結果、William's E培地が最適であった。PAS染色と超微形態観察により、マングース由来の細胞は肝実質細胞であることが確認された。マングース肝組織中Hgの分布をAMG染色法で調査した結果、多くのHgは肝小葉中心に存在していた。このことは、Hgが滑面小胞体に存在している可能性を示唆している。本研究結果は、Hg高蓄積野生動物種のHg解毒機構の解明とHgに対するハイリスクアニマルの特定に有効な知見になると考えられた。
|