生体内での分散性・ステルス性および腫瘍標的指向性生体分子の結合性を有する磁性複合ナノ粒子を合成した。共沈法により合成した粒径10nm程度の磁性酸化鉄ナノ粒子(マグネタイト)を複合粒子の核とし、分散性・ステルス性を付与するために高分子ポリエチレングリコール(PEG)を、生体分子の結合性を付与するために金をそれぞれ表面に付着させた。また、がん治療にも応用できるLa-Sr-Mn系酸化物磁性微粒子の合成に成功した。この粒子は交流磁場中で発熱し、さらに粒子自身が発熱温度を制御できることから、ハイパーサーミア(がん温熱療法)への応用が期待できることがわかった。
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