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2012 年度 実績報告書

遅延制約のあるサービスシステムの待ち行列モデルを用いた性能解析

研究課題

研究課題/領域番号 23710178
研究機関広島商船高等専門学校

研究代表者

佐久間 大  広島商船高等専門学校, 流通情報工学科, 講師 (00434027)

キーワード制限時間のある待ち行列モデル
研究概要

本研究では,利用者の遅延制約があるサービスシステムについて,待ち行列モデルを用いた性能解析を行い,遅延制約がシステム性能に及ぼす影響を解明した。さらに,数値的に扱いやすい近似モデルを構築することにより,システム性能の近似的な評価方法を提案した.最終年度の成果は以下の通りである.
(1)単一窓口モデルにおける系内数分布の導出:M/G/1+G待ち行列モデルの系内数分布について,ポアソン確率関数と仮待ち時間分布の畳み込み表現によって得られることを証明した.このために,仮待ち時間と実待ち時間が分布の意味で一致することを,サンプルパスの比較により示した.ここで先行研究においては,本研究のように仮待ち時間分布と実待ち時間分布の同一性については着目されてこなかった.そのために本結果は,これまでに待ち人数分布の導出が難しいとされてきた多くのモデルへ適用可能であることを示唆している.
(2)複数窓口モデルの近似解析:PH/PH/c+G待ち行列モデルについて,途中退去過程のマルコフ近似を行い,数値的に扱いやすい近似モデルを構築した.ここでは,近似モデルが状態依存型の準出生死滅過程であることを利用し,性能評価量の数値計算アルゴリズムを導いた。また,提案したモデルの近似精度をシミュレーションとの比較実験により数値的に確認した.ここでは,待ち客がサービスを受け始めるまで待つことのできる時間の分布の裾が軽い場合には,近似モデルの精度は高く,裾が重い場合には精度が望めないことが示された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Stationary distribution of a multi-server vacation queue with constant impatient times2012

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Sakuma and Atsushi Inoie
    • 雑誌名

      Operations Research Letters

      巻: 40巻 ページ: 239-243

    • DOI

      10.1016/j.orl.2012.03.006

    • 査読あり
  • [学会発表] 許容待ち時間をもつ待ち行列モデル2012

    • 著者名/発表者名
      佐久間 大
    • 学会等名
      日本オペレーションズ・リサーチ学会 待ち行列研究部会
    • 発表場所
      東京工業大学 大岡山キャンパス 西8号館(W)809号室
    • 年月日
      20121215-20121215
  • [学会発表] An approximation of a PH/PH/c queue with a general impatient time distribution2012

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Sakuma
    • 学会等名
      7th International Conference on Queueing Theory and Network Applications
    • 発表場所
      京都大学 百周年時計台記念館
    • 年月日
      20120801-20120803

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公開日: 2014-07-24  

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