研究課題
地上型レーザスキャナの急速な性能向上に伴い,危険で立ち入ることが困難な場所であっても,数百メートル程度の遠距離から数ミリ程度の誤差で高精度に,対象物の3次元データが取得可能となった.このスキャナは,人工物および自然物の既存状態を正確に把握する目的で,産業プラント,建築,土木,森林など,様々な分野での利用されるようになった.しかしながら取得した大規模点群を対象とした研究はこれまであまり進んでおらず,実業務で利用可能な点群処理技術が不足しているのが現状である.本研究では,コンクリート製の道路橋を対象とし,地上レーザ計測に基づき,スケーリングによる構造物表面の剥離を定量的に評価可能な技術の開発を行った.具体的には,領域成長法に基づく構造物の竣工時から現在までの合計剥離深さの評価技術,及びICP法に特徴サンプリングを組み合わせた剥離深さの経年変化の評価技術の開発を行った.いずれの技術についても,様々な実験よりその有効性を検証した.これに加え,地上レーザ計測に基づく森林バイオマスの高精度推定を目的とし,これに必要な様々な要素技術の開発を行った.具体的には,局所点密度評価に基づく計測点群のセグメンテーション技術,スケッチ操作に基づくインタラクティブな樹幹検出技術,地表面点群の抽出技術,及びレーザ反射強度を用いた葉の自動検出技術の開発を行った.これらについても同様に,様々な実験よりその有効性を検証した.
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Automation in Construction
巻: Volume 35 ページ: 263-274
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