カルデラの周辺で海域や水域に地すべり移動体が突入した例に注目しその地質構造調査を行うと共に地形調査を行った.重要な結果は主に3つである.1つめは北海道東部のカルデラ湖屈斜路湖における多数の地すべり地形の発見と,その底質の分析とシミュレーションの結果からそれが1938年屈斜路地震時に発生した津波と関連している可能性が高いことを示したことである.2つ目は,神奈川県根府川のカルデラ外輪山の一部が地震によって崩壊し,それが海域に突入した例を調査し,その形状と被災範囲を確定した.3つは,湖のような狭く浅い水域における魚群探知機を利用した地形・底質調査装置の開発であり,以上の調査を通じて開発できた.
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