神経特異的な遺伝子群は、発現しにくいゲノム環境に位置するものが多く、その発現に先だって核内構造の変化が必要と考えられる。私たちは、この過程に核マトリクスタンパク質hnRNP U/SAF-A/ SP120とDNAトポイソメラーゼIIβの複合体が関与するとの仮説を立て、検証を行ってきた。本研究課題では、SP120のDNA認識機構の解明に焦点を当て解析し、これまで、RNA結合に重要だと考えられていたC末端のアルギニンとグリシンに富んだ領域 (RGドメイン)が核マトリクス付着領域 (MAR) DNAの結合に重要であることを示した。
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