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2011 年度 実施状況報告書

潰瘍性大腸炎関連遺伝子多型の機能解析と治療効果への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23710225
研究機関九州大学

研究代表者

浅野 光一  九州大学, 大学病院, 助教 (40593893)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード潰瘍性大腸炎 / 疾患関連遺伝子 / 遺伝子発現
研究概要

本研究では潰瘍性大腸炎と関連する遺伝子多型の機能解析を進めて疾患の病態を解明するとともに、遺伝要因と環境要因の相互作用、および、臨床経過や治療経過との関連を解析することにより、治療効果や予後の予測因子の検討を行うことを目的としている。研究は次の3段階から構成されており,各段階での実施状況を以下に記載した。(1)疾患関連遺伝子多型の解析:ゲノムDNAの収集については,752例の潰瘍性大腸炎患者のゲノムDNAをすでに収集した.実験と解析に関しては,上記の752例のサンプルを用いてFCGR2A, SLC26A3,JAK2遺伝子領域の遺伝子多型の解析を行っている.(2)疾患関連遺伝子のヒト組織での発現解析(遺伝子多型や腸管炎症との関連):サンプルの収集については,大腸組織からのmRNAの収集と血液細胞からのmRNA,ゲノムDNAを4例で採取した.これについては潰瘍性大腸炎患者,対照群各30例ずつを目標としており,今後もサンプルの収集を継続する.実験と解析に関しては(1)で遺伝子多型を解析した752例の潰瘍性大腸炎患者のうち,同意が得られ,大腸組織が入手できた潰瘍性大腸炎患者100例に関して,SLC26A3の免疫組織化学染色を行い,その遺伝子多型の違いによる発現の解析を行った.その結果,SLC26A3遺伝子内のあるSNPと同遺伝子の転写産物の発現との関連を認めた.(3)遺伝子多型、および、遺伝子発現の臨床経過との関連解析:現在,サンプル収集と臨床情報の収集を行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

サンプル収集について,ゲノムの収集は順調に進み,一部は解析も終了した.組織とmRNAの収集に関してはまだ少ないが,予定通り進んでおり,今後継続して収集する.発現解析は一つの遺伝子については免疫組織化学染色が終了しており,必要なサンプルが収集できれば順次ほかの遺伝子についても解析していく予定であり,順調に進んでいる.

今後の研究の推進方策

サンプルの収集を継続すると同時に,潰瘍性大腸炎患者の大腸組織,免疫細胞での遺伝子発現解析を進め,遺伝子多型との関連を含めた機能の解析を進めていく.並行して臨床情報を収集し,遺伝子多型,遺伝子の発現との関連を調べていく.

次年度の研究費の使用計画

血液サンプルからのゲノムDNA抽出と組織からのRNA抽出に使用する試薬類.組織での免疫染色と発現の解析に使用する試薬類.匿名化作業.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Impact of Allele Copy Number of Polymorphisms in the FCGR3A and FCGR3B Genes on susceptibility to Ulcerative Colitis2011

    • 著者名/発表者名
      Kouichi Asano, Junji Umeno, Tomohiko Moriyama, Motohiro Esaki, Shotaro Nakamura, Toshiyuki Matsui, and Takayuki Matsumoto
    • 学会等名
      Crohn’s & Colitis Foundation’s Clinical & Research Conference 2011
    • 発表場所
      Hollywood, Florida, USA
    • 年月日
      2011.12.4

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公開日: 2013-07-10  

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