研究課題
爆発的なペースでオーミクス実験データが蓄積し続ける中、研究者がそれらのデータを論文や様々なデータベースの内容に照らし合わせつつ仮説を構築するステップが生命科学研究における深刻なボトルネックとなっている。この「解釈」に関して現在事実上の標準となっている手法としては,Gene Ontology中で統計学的に有意に関連するタームを発見するものがよく用いられている。しかし、Gene Ontologyで表現できる情報はごく限られたものであり、「すでによく知られた知識のオーミクスデータによる確認」を超えて新たな知識を得る上で限界があることが問題となっている。本研究では、論文データベースおよび近年様々なプロジェクトで整備されてきたデータベース群のデータをネットワークの形式で表現することで、膨大なオーミクス実験データの解釈を支援するための情報技術開発を行っている。平成26年度は、平成25年度までに作成したソフトウェアを、肺がんサンプルから得られたSNVデータなど様々なオーミクスデータへと適用し、作成された医学生物学概念ネットワークから仮説生成を行った。さらに、RNA-SeqデータとChIP-Seqデータの統合解析によるマウス肝臓における概日時計ネットワークの俯瞰的解明、細菌性ロドプシン遺伝子を持つ微生物ゲノム進化の解明、魚類における浸透圧関連遺伝子の網羅的同定、動画データ解析による複数動物トラッキングアルゴリズムの開発などの成果が得られた。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 13件、 オープンアクセス 9件、 謝辞記載あり 8件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)
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