生体内中の望みの分子を可視化する手法の開発は未だ発展途上である。これに対して、本研究では、実用的な近赤外生物発光系の開発を目指し、セレンテラジン(CTZ)に着目し、長波長発光するv-CTZおよびその類縁体の合成法の開発を検討した。その結果、3つの連続するクロスカップリング反応と閉環メタセシスを鍵反応とする合成法の確立に成功した。また、CF3基を有する類縁体であるcf3-v-CTZの合成にも成功し、これがRenillaルシフェラーゼおよびその変異体の基質になるとともに安定性が向上していることを示唆する結果を得ることができた。
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