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2012 年度 実施状況報告書

ポルトガル語史料を用いたアフリカにおけるキャッサバの普及に関する歴史学研究

研究課題

研究課題/領域番号 23710294
研究機関東京外国語大学

研究代表者

石川 博樹  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (40552378)

キーワードアフリカ / 歴史 / 農作物 / キャッサバ / ポルトガル / アンゴラ
研究概要

南米大陸原産の農作物キャッサバは、アフリカ大陸の広大な領域で栽培され、多数の人口を養う重要な主食用農作物となっている。西アフリカ、東アフリカにおいては、英仏による植民地支配期にキャッサバの栽培や利用に関する研究が行われ、その普及に関する歴史学研究も進んでいる。アフリカ中央部では、現在のコンゴ民主共和国の領域について、ベルギーによる植民地支配期以降を主たる対象とした研究が行われている。しかしその他の地域・時代については研究が進展しているとは言い難い。その一因はこの地域に関するポルトガル史料が十分に活用されていないことにある。本研究の目的は、各種のポルトガル語史料に含まれるキャッサバに関する情報を収集し、それらに基づいてアフリカ中央部におけるキャッサバの普及過程について解明することである。
平成24年度は、平成23年度に続き、関連史料および研究文献の調査と収集を進めた。ポルトガルにおいては、リスボン国立図書館および海外領土歴史文書館において調査を実施した。前者ではアンゴラにおけるキャッサバ栽培に関する史料・研究文献を収集し、後者ではポルトガルによる植民地支配末期の1960年代半ばから1970年代初頭にかけてアンゴラにおいて発行された農業統計である『アンゴラ農業統計』の調査を行い、その収集に努めた。また国内ではアフリカ関係研究文献を豊富に所蔵している国立民族学博物館において調査を実施し、関連史料・研究文献の収集を行った。それとともに平成23年度中に入手した『アンゴラ農業統計』20巻の内容分析を進め、その成果の一部を日本ポルトガル・ブラジル学会2012年度大会等において発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度は、平成23年度に続き、本研究課題の基盤となる主要史料・研究文献の収集を進めるとともに、日本ポルトガル・ブラジル学会2012年度大会等において『アンゴラ農業統計』の内容に関する報告を行った。したがって本研究課題はおおむね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

本研究課題の遂行にあたっては、引き続きポルトガルにおいて関連史料・参照文献の収集を実施するとともに、『アンゴラ農業統計』をはじめとする入手史料の内容分析を進める。その際、『アンゴラ農業統計』の記述内容を正確に把握するために、アンゴラにおけるポルトガルの農業政策に留意しつつ、ポルトガルの他の植民地における農業統計との比較も行いながら研究を進めていきたい。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ポルトガル植民地期アンゴラ農業統計資料の概要

    • 著者名/発表者名
      石川博樹
    • 学会等名
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用・共同研究課題「歴史的観点から見たサハラ以南アフリカの農業と文化」2012年度第1回研究会
    • 発表場所
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
  • [学会発表] ポルトガル植民地期農業統計資料に見えるアンゴラの南米原産作物栽培

    • 著者名/発表者名
      石川博樹
    • 学会等名
      日本ポルトガル・ブラジル学会2012年度大会
    • 発表場所
      天理大学

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公開日: 2014-07-24  

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