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2011 年度 実施状況報告書

貧困とリスクを支える生存基盤の国際比較:沖縄のシングルマザーの事例を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 23710298
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 奈穂  京都大学, 東南アジア研究所, 研究員 (10600108)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード地域研究 / フィールド調査 / 統計分析
研究概要

本研究は,シングルマザーが,いかに働き,いかに資産を得て,いかに子や老親をケアしているのかを明らかにすることを通して,所得貧困の回避とリスク対応が可能となる生存基盤のあり方を探究することを目的としている。また,東南アジアと日本の事例の比較研究により,広義の「貧困」概念の理解にも貢献することを目指している。 本年度は「貧困」に関する先行研究のサーベイおよびカンボジアのシングルマザー,カンボジア農村社会における互助関係に関する論文の執筆,そして沖縄におけるシングルマザーの「貧困」に関するフィールド調査を実施した。 まず「貧困」概念についての先行研究をサーベイし,その概念を整理することから始めた。その成果の一部は,京都大学東南アジア研究所G-COEプロジェクトの成果出版物『講座 生存基盤論6』に掲載される予定である。 また沖縄におけるシングルマザーとの比較対象として取り上げているカンボジア農村におけるシングルマザーと農村の互助関係について2本の論文を執筆した。 しかし,平成23年度に予定していた沖縄でのフィールド調査の実施は大幅に次年度へ持ちこされた。沖縄のシングルマザーをどのような視点から調査・分析を行うことがより沖縄の「貧困」を描くに相応しいのか,また経済発展のみに囚われないリスクに対応する生存基盤のあり方をより明確に示すことができるのか,という点について再度慎重に考察することになった。これらの研究活動から,次年度のフィールド調査およびその分析へとつなげていく重要な期間ともなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

先行研究のサーベイおよび論文の執筆に専念したため,現地でのフィールド調査の実施が遅れている。

今後の研究の推進方策

次年度前半は,沖縄でのフィールド調査を実施し,後半はその分析および論文の執筆,学会での発表の活動にあてる予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度前半は主に沖縄でのフィールド調査の実施のために研究費を支出する。また,前年度に執筆した論文の英文校閲にも支出を行う。次年度後半には,調査分析のための謝金および書籍の購入,研究成果発表のための支出を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 世帯を超えて生を支え合う親族ネットワーク-カンボジア農村の事例から2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤奈穂
    • 雑誌名

      書籍『人間圏の再構築-熱帯社会の潜在力』

      巻: 3 ページ: 53-75

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mutual Assistance through Children's Inter-household Mobility in Rural Cambodia2012

    • 著者名/発表者名
      Sato Nao
    • 雑誌名

      書籍 "Families" in Asia"

      巻: 1 ページ: 75-96

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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