現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成23年度に実施した研究のうち、トランスナショナルなネットワークの解明については、これまでの成果をまとめ、『現代イラクのイスラーム主義運動――革命運動から政権党への軌跡』(有斐閣、2011年)を公刊した。さらに、こうした歴史的なネットワークが、戦後イラク政治に与えた影響について、一次資料のさらなる読み込みを行った。 民主化とガバナンスの定着については、戦後イラクで実施されたすべての選挙を包括的に分析し、どのような力学が働いたのか、政党支持構造がどのように変化したのかを分析した論文("Sectarianism Twisted: Changing Cleavages in the Elections of Post-war Iraq", Arab Studies Quarterly, 34 (1), pp. 27-51, January, 2012)を国際ジャーナルに投稿し、公刊した。 以上のことから、平成23年度は、資料読み込み、現地調査の成果をまとめた論文の公刊が可能となり、予想以上の進展を見せた。
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