研究課題
本研究では、1万5千人の女性サンプルについての、60万ヶ所に及ぶ遺伝子多型情報を用いて、月経関連項目(初経年齢・閉経年齢・月経周期)に影響する遺伝因子を明らかにすることを目的としている。平成24年度は、検出力のアップにより新たな候補遺伝子を同定することを目的として、ゲノムワイドレベルでのImputationによるメタ解析を行った。最終的に15495人の女性サンプルを用いた解析の結果、日本人集団においてLIN28B遺伝子上の一塩基多型(SNP)rs364663と初潮年齢との関連が明らかとなった(P = 5.49 x 10-7)。また候補遺伝子解析として、これまで欧米人で関連を認めたSNPについて、日本人における関連を検討した。その結果、33SNPsのうち、TMEM38B遺伝子上の2SNPs(rs4452860, rs7028916)において強い関連が認められ、さらに6領域において弱い関連が示された。本研究成果によって、アジア人において初めて初潮年齢と関連する遺伝因子が同定された。これらの解析を通じて、早発月経、遅発月経やホルモン関連悪性腫瘍の疾患発症メカニズムの解明につながることが期待される。
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