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2011 年度 実施状況報告書

『古史辨』派の発展的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23720023
研究機関福岡教育大学

研究代表者

竹元 規人  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80452704)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード中国哲学 / 『古史辨』 / 疑古 / 顧頡剛 / 史学史 / 史料論 / 経書 / 上古史
研究概要

まず研究期間全体に関わる作業として,新たに刊行された『顧頡剛全集』(全62冊,中華書局)を入手し,従前の文集や単行本・論文類と比して増加した史料を確認した。本年度の研究は,顧頡剛を中心とした,『古史辨』に集った学者達の研究について,その史料に対する具体的な使用状況を精査することを主眼とした。顧の疑古の出発点である『古史辨』第一冊所収の書信・論文において,『詩経』『尚書』『論語』の成書年代が仮説の出発点として重視されており,その認識が前後の年代の他の学者においてどのように共有されていたか,という問題を中心に考察を進めた。『古史辨』及び20世紀の疑古学説に対する研究において,従来はその思想・方法論と結論に主に注目していたが,本研究では,学説が導き出される過程を重視し,その根拠となる史料の用い方に着目した。それによって所謂『古史辨』派の学説に対するより具体的な認識が可能になるとともに,中国の内外及び前後の時代の学者・学説との比較がより的確に行えるようになった。次年度以後の研究結果と合わせて,中国古代史・上古史がどのように認識されてきたのかという,政治的・社会的意味をも持った問題を捉え直すことが期待できる。本年度は研究開始年度であることから,全般的な研究構想について国内外の研究者と意見交換し,本研究の意義について共通理解を得られるよう努めた。研究成果については,2012年5月に学会発表を行った。今後論文ないし資料集として発表していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の目的に沿って,本年度に計画した研究を実行し,次年度以後の研究につなげる見通しを得ている。

今後の研究の推進方策

平成23年度の研究成果の発表を進める。また,同年度の研究で明らかになった事項を踏まえながら,研究開始時の交付申請書における研究実施計画に基づき研究を推進する。

次年度の研究費の使用計画

平成23年提出の交付申請書に記載した研究実施計画を遂行するため,研究費を使用する。平成23年度の繰越金は,同年度分の1.4%であり,金額も1万円に満たず,わずかであるため,当初の予定を変更することを要しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 顧頡剛の疑古学説に対する史料論的検討

    • 著者名/発表者名
      竹元規人
    • 学会等名
      九州中国学会大会
    • 発表場所
      福岡教育大学
    • 年月日
      平成24年5月13日

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公開日: 2013-07-10  

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