本研究では、マンガを文化資本の一つととらえ、そのマンガが持つ思想的影響について、日本・韓国・シンガポールの比較検討を実施した。その結果、日常的な流通市場によって身体化されたレベルにある日本、学校教育や行政の介入を通じて制度化されたレベルが際立つ韓国、複数の国や言語の作品によって客体化されたレベルが増加しているシンガポール、という構図を確認することができた。 以上の考察結果は、現地の出版社、学校、書店への取材やアンケート、マンガ作品の調査に基づいて得られたものである。研究成果物については、テーマとの相性もふまえ、学習マンガの形態でまとめ、日・英・韓の三ヶ国語で表記した。
|