これまで研究の薄い分野であった十世紀の金属工芸作品について、工芸技術の高い地域であった江南の浙江省を中心に、王族などの墳墓出土品を主とした調査を行うことで当時の一級品の技術・様式の水準を把握することができた。なお、集積したデータを基に研究は進行中であるが、調査研究の成果については、自身が所属する公益財団法人大和文華館での展覧会(特別企画展「煌めきの美-東洋の金属工芸-」平成26年1月5日~2月16日)などに反映させているほか、中国・浙江省博物館主催の国際シンポジウムにて研究発表を二度行い(平成23年9月、平成26年11月)、その研究成果の一部を公開している。
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