平成23年度に引き続き、漫画とアニメ関連の資料収集を進めた。平成24年度は明治大学と鳥取県の連携企画展示として、「アニメが描く希望と未来:アトムから初音ミクまで」展が、鳥取県立図書館(8月24日から9月23日まで)および鳥取県立夢みなとタワー(10月13日から11月11日まで)にて開催され、研究代表者である森川がキュレーションならびに現場制作を行い、収集されたアニメの原画・セル画・絵コンテ・設定画などの制作素材、ポスターなどの宣材、ならびにキャラクター商品などの関連資料を展示的に運用する試験を行った。この展示を通して、トレスマシンによりセルに転写されたカーボンの退色を修復する方法、ハンドトレスによりセルに描かれた主線の摩耗を防ぐ方法、セル画と背景画や動画・台紙の癒着を防ぐ方法、セル画を背景画と位置を合わせて額装する方法、セル画のカーボンの退色を抑える方法などを、実践を通して検証した。 また、平成24年度は、収集の対象をゲーム分野にも拡大した。明治大学米沢嘉博記念図書館の主催により、「すがやみつる展:ゲームセンターあらしとホビーマンガ」展が同館にて開催され(2月1日から平成25年度6月2日まで)、研究代表者である森川がキュレーションならびに現場制作を行い、収集された業務用ゲーム機などの関連資料を展示的に運用する試験を行った。この展示を通して、展示運用に際するゲーム筐体のメンテナンスや、ブラウン管の劣化低減の方法などを、実践を通して検証した。 併行して「明治大学×魔法少女まどかマギカ等身大原動画展」が、同館にて開催された(3月2日から6日まで)。研究代表者である森川がキュレーションならびに現場制作を行い、アニメの原画類のデジタル化による展示運用の方法などを、実践を通して検証した。
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